現場リーダーの方へ
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11、 事業計画を支える5S改善活動
5S改善活動の向上策
- 整理: 利用頻度別に区分し要らないものは思い切って処分する。
- 整頓: 利用度の高い物から作業域に順次配置し、置き場、置く量、置き方を決め掲示する。
- 清掃: ごみが飛び散らない様な作業法を工夫し、清掃に時間をかけなくて差支えない様にする。
- 清潔: 身なりを整え、職場環境を良くし安全衛生面で支障が出ないようにする。
- 習慣: 以上に関して決めた約束事を守り抜く習慣を代表者以下全社に定着させる。
- (代表者、管理者層の行動の影響力は大きいから指示するだけでは効果が得られない)

- 5S改善活動の目的は「ムダをなくし、かつ、安全性を高める」こと である。
この目的(コストダウン)が達成されない場合には、5S改善活動の進め方、または測定法に間違いがある。
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- 5S改善活動の要点
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- ①5S改善活動の目的を説明し、成果が得られることを自覚すると、5S改善活動に抵抗する人は見られなくなるが、この目的が理解不足であると、「そんなことする時間で仕事を進めた方がよい」と抵抗する熟練者が出てくる。
- ②作業動作を要素別に分けると「加工、運搬、停滞、検査」の4つの基本動作になる。
この内で付加価値を生み出しているのは、加工だけである。検査は必要であるが、なくても差支えない方法が確立できれば、それが望むところである。
運搬と停滞はムダであるから、この発生を防止する5Sの具体的な方法を決める。
- ③上司が一方的に指示して決めると、当座に守る程度で終わり、5S改善活動の成果は得られない。
作業者の動作に直接影響するようなものの配置の方法を決めるに際しては、関係者で意見交換して「置き場、置き方、置く量及び置き場表示の仕方」を決め実施する。
全員が何らかの役割を分担する様に決め、主体者意識を持たせる 事が特に重要である。
- ④作業の段取り、作業中などで必要なものが直ぐに見つからないで探す、移動距離が長い。
などでムダな時間を費やして作業が円滑に進んでいない。在庫量が多くて資金のムダその様な状態がある場合、何から5S改善活動を行えばよいのか、意見交換して優先順位を決める。
- ⑤対象になる個所を決めないで、漠然と5S改善活動を開始すると、必ず失敗する。
- ⑥5Sの必要性を理解していても長い間の習慣が身について、無意識のうちに資材や工具類を放置し て5S ル-ル破りになることも 少なくないから、見つけた人は相手が誰であっても注意して差支えないことを確認する。
- ⑦5S推進に際し職場内で役割分担を決める場合、単独の役割を決めることは好ましくない。
最低二人の単位(先輩・後輩)で意見交換して取組み、相手の意見に耳を傾けることでチームワークの基礎を経験させる。
5Sを職場の隅々まで徹底させると、行動の基礎が固められて品質問題にもよい影響が現れてくる。
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12、5S改善活動が進まない理由
- 5S改善活動が進展しない原因には次のことが上げられる
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- a.経営層が見学・研修などに刺激されて5S活動を指示する。
- b.指示者の机の上、室内の5Sが全くできていないのに、5Sの徹底を要求する。
現場の声「指示者自身の5Sが出来ていないのにやれと言う」と反発の声。
- c.5Sの意味を学習する機会を設けないため、形式的な片づけに終わる。
- d.形式的な片づけに流れると「作業が遣りにくくなった」との声が聞こえ生産性が悪くなる。
- e.5Sを実施する場所を特定しないで、漠然と5Sを進めさせる事で、5S活動が散漫になる。
- f.作業性を良くするために5Sのルールを決める。一方的にルールを指示すると、作業の細かい事まで指示すると反発する心が芽生える。
- g.5Sを実施した効果を適切に評価して達成感を共有することへの配慮に欠けると、5S改善活動は継続性を失い、一時的な活動に終わる。
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